Coffee Tutorial -Drip Coffee-

シンプルで誰でもできるドリップコーヒーですが、淹れ方により最も味の違いが出ると言ってもいいのがこのドリップ。バリスタのコンテストでもドリップコーヒーの淹れ方はバリスタにより様々です。ここではそんなドリップコーヒーの淹れ方の基本と、なぜ様々な淹れ方があるのか、また一つ一つの工程がどのような味の違いを生むかまで説明していきます。基本のドリップマスターし、自宅でカフェを超える、自分だけの最高の一杯を淹れられるようになりましょう。

■必要なもの(things you need)

*コーヒー豆 (roasted beans)

通常1杯のドリップコーヒーには15g程度

*ドリッパー (dripper)

ドリップコーヒーには必須。いろいろな形があるので自分に合うドリッパーを使用

*ペーパーフィルター (paper filter)

ドリッパーにあった形のものを選択

*お湯 (hot water)

ドリップコーヒーの場合84°-88°のお湯がベスト

*コーヒーサーバー (coffee server)

ドリップしたコーヒーを受け止めるサーバー。できれば飲む用途は別に大きめのものを使用するのがおすすめ

コーヒーポット (coffee pot)

ドリップ用に先が細くなっているものがおすすめ、最近はケトル一体型もある。なければヤカンなどでも代用可

コーヒーミル (grinder)

既に粉状の豆を使用する場合は不要、より香りの良いドリップコーヒーを作る場合には抽出直前に挽くのがおすすめ

温度計 (thermometer)

お湯の熱さを管理、お湯が熱すぎると豆の苦味が強くなてしまい本来の香りを引き出せない

計量器&タイマー (measure&timer)

市販で売っている重さと時間が同時にわかるものがおすすめ、なければ別々でも代用可能

*ドリップを行う上で必要不可欠なもの

■手順 (order)

1. お湯を沸かす

お湯の温度はコーヒーの抽出において非常に重要。お湯が熱すぎればコーヒーの苦味が強くなってしまい、本来の味わいや香りが損なわれてしまう。ベストな温度は84-88度くらい、もちろん好みの温度はプロのバリスタでも人によりけりだが、沸騰したお湯で入れたコーヒーはただの熱くて苦い茶色い飲み物になってしまう。(それが好みという人もいるが・・・)

2. 豆の重さを測る

豆の重さ測りは実は軽視されがちである。ドリッパー購入時についてくるスプーンでコーヒー豆の量を決める人は少なくない。しかしこのやり方では味の再現性がかなり下がってしまう。というのも、コーヒー豆は質量と重さが常に一定ではないからだ。一見大きい豆でも重さを測ってみると、小さい豆よりも軽いということがよくある、これは焙煎の仕方や、生豆の状態での生産方法によっても豆の中の水分量などが大きく変わってくるからである。そのため、毎回豆の重さを測った上でドリップを行うことが味の再現性を高める上で非常に必要なのである。ちなみに分量としては、”コーヒー豆:水=1:15”が一般的である。一杯のコーヒーを作るには、コーヒー豆15gと、お湯225mlが最適な割合である。

3. コーヒーを挽く

コーヒーの挽き方も抽出においてかなり味わいを左右する要因の一つである。こちらは決まりはなく、荒く挽いたもので淹れても、細かく挽いたもので淹れても間違いではない。一般的にドリップコーヒーでベストとされているのはミディアムからファイングラインドである。抽出の方法によって、より合う挽き方があるのでいろいろ自分で試した上で、自分の好みの大きさを見つけるのがベストである。

4. ドリッパーに紙をセットしお湯で濡らす

いよいよ抽出に向けてドリッパーを用意するのだが、ここで重要なのが紙のフィルターをお湯で濡らすという工程である。この工程は必要ないという人もいるが、紙のフィルターには物によって紙の匂いが強くするものがあり、その匂いをお湯で消すというこの工程は必要であると筆者は感じる。またその後の抽出においても、紙がドリッパーに固定されるので、抽出がしやすくなるという利点もある。紙のフィルターを通して飲むわけではないので、そこまで紙の匂いを気にする必要もないが、最近流行の紙ストローで飲み物を飲んだ時に紙の匂いが気になったという人はこの工程を加えたほうがいいだろう。またこの過程で併せて抽出されたコーヒーを受け止めるサーバー(こちらはドリッパーに入れた紙のフィルターにお湯を注ぐ時一緒の洗える)と飲む用カップを合わせてお湯で洗っておく。

5. 抽出

抽出の準備ができたら、先ほど挽いたコーヒー豆を濡れたフィルターをセットしたドリッパーに入れる。入れた後に粉が水平になるようにならす。そして抽出の工程に移るが、その前にドリップコーヒーにおける時間と抽出される味わいの違いが下記の通りである。

・Bloom (蒸らし)・・・コーヒー豆全体のフレーバーを広がらせる工程、ディガスにより出来上がり全体のまとまりに影響する

・Salty (塩味)・・・コーヒー豆の塩味を抽出する、出来上がりの味のまとまりを左右する

・Acidity (酸味)・・・コーヒー豆の酸味の抽出を行う、スペシャリティコーヒーなどはこの酸味が際立つ豆が多い

・Sweet (甘み)・・・コーヒーの甘味を抽出する、出来上がったコーヒーの甘味に影響する

・Bitter (苦味)・・・コーヒーの苦味を抽出、コーヒーの苦味に影響する、抽出が長くしすぎると苦味が増すのはこのため

上記の時間と抽出される味わいの違いを利用し、プロのバリスタたちはその豆にあったベストな抽出を導き出す。また家庭で飲む場合には、自分の好みに合う抽出の仕方を覚えておくのもおすすめである。ここでは筆者お勧めの抽出の方法を紹介する。

 *抽出における注意点:

▶️お湯はなるべくゆっくり、細く注ぐ。(強く注ぐと抽出されたコーヒーの雑味や苦味が強くなってしまします)

▶️お湯は真ん中から徐々に大きな円を描くように注ぎ、また真ん中に戻るを繰り返す。

▶️時間を過ぎた分は捨てる。(抽出時間を過ぎたものは雑味が強く、全体の味のバランスが悪くなってしまします)

①0秒-30秒:

30mlのお湯を注ぐ (total: 30ml)

この時コーヒー全体にお湯が染み渡るようにお湯を注ぐ

②30秒-1分10秒:

80mlのお湯を注ぐ (total: 110ml)

真ん中から徐々に大きな縁を描くようにお湯を注ぎ、また中心に戻る動きを繰り返す

③1分10秒-1分50秒:

70mlのお湯を注ぐ(total: 180ml)

②と同様に細くゆっくり真ん中から徐々に大きな縁を描くように注ぐ

④1分50秒-2分30秒:

45mlのお湯を注ぐ (total: 225ml)

最後はドリッパーの真ん中一点に細くお湯を注ぐ

⑤2分30秒:  

ドリッパーを外し、それ以上の抽出を防ぐ

6. ミックス

最後に抽出されたコーヒーを混ぜる。この工程は上記でも説明したように、それぞれの段階で抽出された異なる味わいを一つにするために行う。あとはお湯で温めておいた飲む用のカップに注いでできあがりである。

■まとめ(summary)

一杯のドリップコーヒーを作るのにいくつものポイントがあり一つ一つの工程に意味があるということを理解することが重要である。また、ドリップの方法に正解はなく、どれもが正解となり得る。基本のかたちを習得したあとは、自分に合うのオリジナルドリップの方法を考えることが最高の一杯を生み出す鍵となるだろう。