中国コーヒー市場の台頭

珈琲大国中国

世界で最も人口の多い国中国は、どんな分野であれ常に世界から注目を浴びる市場である。そんな中で、今コーヒー業界で最も急速な成長を見せているのがこの中国である。2000年以前の中国ではコーヒーは高級な嗜好品として贈り物として捕らえられており、文化的にもコーヒーを飲むという習慣はなく、お茶が人々の主要な飲み物であった。現在でも世界のお茶消費量の40%を締めると言われている中国の市場が大きくコーヒーに向き始めたのはつい最近のことである。その成長の速度は驚くほどであり、2008年-2018年の10年間でおよそ消費量が10倍以上に増加した。この中国コーヒー市場の急速な成長の影には、中国の経済的な発展と、若い世代の影響が大きいとされている。

改めていうまでもなく、中国は2000年代に急速に経済発展を遂げた。経済の発展とともに、それまで高級品として考えられていたコーヒーを日常的に飲むことのできる富裕層が増加。結果としてコーヒーを飲む習慣が急速に広がっていった。また同時に、若い世代のインターネットや海外渡航を通したコーヒー文化との接触も、コーヒー市場拡大に大きく影響を及ぼしている。欧州、アメリカなど海外でコーヒーを飲む文化に触れた若い世代の人々が中国国内でもその習慣を維持し、より味わいの良いスペシャリティコーヒーを求めインスタントコーヒーから、カフェなどのロースターからコーヒーを買う人が増えた。結果として多くのカフェやロースターが中国国内のニーズに応えるべくオープンし、コーヒー文化のより一層の広がりを進めた。

現在中国ではスターバックスなどの大手が国内のコーヒー市場を席巻している。以前は高額と思われていた一杯400-500円のスターバックスのコーヒーも、今では誰も惜しむことなく楽しんでいる。中国国内でのコーヒー豆生産も増えてきており、今後もよりコーヒー消費量は増えていくと考えられる。一方で、より高品質なコーヒーの需要が高まっていくと考えられ、個人のロースターやカフェが増えていくと予想される。今後中国が、生産、消費両方の面でコーヒー業界の中心になっていく日もそう遠くないかもしれない。

中国産コーヒー豆