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珈琲
新時代

中国スペシャリティコーヒー新時代

世界一の人口を抱える大国中国。かつては大帝国を築いたこの大国は、現在でも様々な分野で世界に影響を与えている。4000年の歴史で培ってきた様々な遺跡や伝統は今なお多くの人を楽しませている。中華料理は今や世界中どこにいても食べることができる。もちろん中華料理といえばお茶を飲みながら楽しむのが一般的であり、中国の伝統とも言える。しかしその伝統を覆すかもしれない事態が今中国で巻き起こっている。それが中国産スペシャリティコーヒーの登場である。

中国と聞いてコーヒーを思い浮かべる人はどれほどいるであろう。おそらくほぼいないのが現状である。古来より中国の文化はお茶と結びつきが強く、他の飲料がお茶の絶対的地位を揺るがすことはなかった。しかしここ10年、中国では前代未聞のコーヒーブームが起きている。人々はスターバックスでコーヒーを飲み、朝は家でインスタントコーヒーを飲む。それが日常となっているのである。その流れに拍車をかけるように現れたのが、中国産スペシャリティコーヒーだ。

コーヒー豆のグレードの中で最上位に位置するスペシャリティグレード。このスペシャリティグレードは限られた豆にしか与えられることはなく、原産地も限られた国のみであった。しかし、中国では近年このスペシャリティグレードとみなされるコーヒー豆が生産されるようになった。さらに驚くことに、有名なコーヒー豆産地で作られたスペシャリティコーヒーをも凌ぐ品質の豆も多く生産されている。お茶の生産国として知られていた中国が、コーヒーの産地としてその地位を急上昇させているのである。

元々お茶の生産を行なっていた肥沃な土地で作られるコーヒーは成長の過程で多くの栄養を吸収し、甘みの強い格別な豆が出来上がる。また、海外のコーヒー生産国から多くの専門家を招き、生産方法や、生産管理などを徹底することで品質の急速な向上を実現した。多くの中国産コーヒー豆は国内のカフェやロースタリーに出荷されてしまい、国外輸出分は非常に限られている。これにより、中国産コーヒー豆の市場価値が向上し、より多くの茶農家が珈琲生産を始めており、コーヒー生産が広まっているのである。

今後中国スペシャリティコーヒー豆が世界中で楽しめる日もそう遠くないだろう。そしてその頃には伝統的な中華はコーヒーと楽しむ新しい習慣が誕生しているかもしれない。

中国産コーヒー豆