彼の辿り着いた結論は、世界で起こるコーヒー豆の精製段階での進化がインドネシア国内ではほとんど行われていないという点でした。インドネシアコーヒーの威信を再度取り戻すため、ICRAFを辞め、コーヒー豆の精製プロセスに特化したIJEN LESTARIを立ち上げました。
最初の5年間は何も知らない素人として基本的な精製の方法や、提携してくれる農園探し、そして最新の精製に関する文献を読み漁ることにほとんどの時間を割き、トライアンドエラーを繰り返したと言います。長い年月の研究ののち、元々の探究熱心な性格もあり、細かく計算された精製方法で、安定した味わいと、ユニークで特別なコーヒー豆の生産に成功しました。
そのコーヒー豆はすぐに世間から注目され、今年初開催となったCOEインドネシアで 見事4位を獲得しました。DANDY氏は今後も新しい精製や研究を重ねインドネシアのコーヒーが世界一と言ってもらえるために生産を続けていきたいと話し、提携農園への物資の供給を続け、将来的にはインドネシア農家の実情をまとめた本の出版し、その収益を地域のインフラ整備などに寄付していきたいと言います。