Chemistry of Coffee

日々世界中で新たな製法が生み出されるコーヒー新時代と言われる現在。

ファーメンテーション製法の広がりを受けて各地のコーヒー豆は独自の発展を続けており、今までの常識を覆すコーヒー豆が誕生し、世界中で注目を集めている。

これからのコーヒー界を牽引するであろう、コーヒーを化学するというコンセプトとは一体どのようなものなのか。

What is Processing?

そもそも我々が飲んでいるコーヒーにはそれぞれの精製方法があることは実はあまり知られていない。コーヒーギークの間では常識的な話となっているこの製法の違いはコーヒーの味わいに多大な影響を及ぼしているのである。ナチュラル、ウォシュッド、ハニーの大きく3つに分類される製法はそれぞれ豆の乾燥方法と大きくリンクしている。

最も初期の精製方法とされているナチュラル製法は、コーヒーチェリーの状態で乾燥を施す。チェリーの果実部分や、ミューシレージと呼ばれるタネの周りの蜜の部分を一緒に乾燥させることで、出来上がりのコーヒーに果実味と甘みをもたらすことができる。

その後生まれたウオッシュド製法は、コーヒーのチェリーから豆を取り出し、ミューシレージも取り除いた状態で乾燥させる。出来上がりの味わいに安定感がもたらされる。すっきりとした味わいと酸味は毎日飲むのに適した味わいとなっている。

そしてこの2つの間を取った形の製法がハニー。チェリーから取り出した豆をミューシレージのついた状態で乾燥させる。名前の通り、甘みのある、ナチュラルとは違う果実味を感じることができるコーヒーが出来上がる。

このように製法の違いは同じ豆でも全く違う味わいを生み出すことができる。それぞれの農園では豆のあった製法を取り入れ、質の高いコーヒー豆を作り上げている。そこに近年革命的な違いをもたらしたのが、ファーメンテーション(発酵)である。

これまでの製法にファーメンテーションの工程を加えることでもたらされる味わいはコーヒー業界に衝撃を与えた。ファーメンテーションの登場により精製方法に無限の可能性がもたらされ、今では世界中の農園で日々新たな製法が生み出されている。

  • Picking

    洗練された最上級の生豆から、一般的な上質な生豆まで、様々な品種のコーヒー生豆を用いることで広がる、味わいの無限の可能性。

  • Experiment

    最も重要なコーヒーを化学する工程。様々な製法を用い、結果どのような味わいがもたらされるのか日々行われる研究。

  • Facility

    全てを可能にする設備。出来上がりのクオリティに安定感を保証するためには欠かすことのできない充実の設備。

Future of the Coffee Processing

近年世界中で巻き起こるファーメンテーションのブームはコーヒーの価値観そのものを揺るがす大きなムーブメントとなっている。世界トップのコーヒーをキメるCup of Excellenceにおいても多くの上位コーヒー豆はファーメンテーションを製法工程に織り込むことで、他の豆との差別化を図り、味わいの新しさと、そのクオリティから注目を浴びている。

今後も多くの製法が生み出されていくことが予想され、それぞれのコーヒー農家が工夫を凝らした独自レシピの開発は、より激化していくことが予想される。結果として我々消費者には今までの常識を超えた新たなコーヒー文化がもたらされる日も遠くないだろう。